コラム一覧へ ザクロ '11年 11月 01日
実を割ると中から現れるルビーレッドの小さい種。宝石のような種がひとつの実にぎっしり詰まったザクロは中国では子孫繁栄の象徴として、蓮とともに結婚式などの祝宴で供されます。



日本では数年前に女性ホルモンの一種エストロゲン様の成分を含むザクロが、不妊や更年期障害など婦人科系疾患に効くとマスコミに取り上げられ話題になりました。しかし、研究の結果効果は不明とされ、一時期よりブームは落ち着いたものの、美容大国韓国で大流行となり再び日本にも人気の波がやってきたようです。韓国の女性スターを起用したPRも功を奏し、デパートやスーパーでもジュースやエキスなどをよく見かけます。

原産地のペルシアでは、有史以前から利用されてきた古い果物で、日本には平安時代に中国から伝来したといわれています。しかし食用というよりも観賞用の花木として栽培されており、現在でも店頭に並ぶものはほとんどがカリフォルニアからの輸入品です。日本の民家の庭先にあるザクロは熟すと自然に実が割れ、鮮やかな種が顔をのぞかせますが、輸入品種は裂果せず丸いままです。食べるときはくし型に切り手に持って食べられるように小さめにカットするとよいのですが、果汁が飛び散りまな板や服を汚したりするので注意が必要です。

以前カクテル作りに凝っていたころ、お店で飲んだ「バカルディ」というホワイトラムベースのお酒を作ってみたくて、材料のひとつである「グレナデンシロップ」を酒屋で購入してきました。その時初めて、鮮やかな紅色のシロップの原料がザクロであると知りました。サンライズ(日の出)の美しい空をイメージしたカクテル「テキーラサンライズ」も、底に沈めたグレナデンシロップが朝焼けのグラデーションを作る決め手となっています。
またグレナデンシロップは果物のコンポートを作るときに少量入れると、非常に色鮮やかになります。ちなみにアルハンブラ宮殿で有名な「グラナダ」は、スペイン語でザクロを意味します。街のあちこちにザクロをモチーフとした石畳や紋章を見ることができるそうです。

さて、果物の中でも食べにくい部類に入るザクロですが、おもしろい食べ方(飲み方)があります。輸入品の大きい裂果しないザクロをていねいに手でもみほぐし、種と果肉を分離させます。柔らかくなったところで頭のほうからストローを差し込み、中のジュースを吸うのです。果汁が飛び散る心配もなければ、口から種を出すわずらわしさもありません。

文:野菜ソムリエ 高野和子
アレンジ:国家検定一級フラワー装飾技能士 野田徳子




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